「現地調査」ってどんなことするの?
2022.01.31 Category:階段昇降機のご相談をいただいたとき、基本的には設置前に現地調査を行います。
状況により、お写真を送っていただいてお見積りをさせていただく場合などもありますが、やはり実際に現場を拝見したほうがより詳細なお見積り等が可能になります。
とはいえ「現地調査」とはいったいどんなことをするのだろう?と思われる方もおられるのではないでしょうか。
今回は、弊社の職員が現地調査におうかがいしたとき、どんなことをするのかなどを、ご紹介したいと思います。
まずは階段形状・材質の確認から
ご訪問したら、最初に、設置を検討されている階段を確認させていただきます。
・階段の場所は屋内か屋外か?
・形状は直線か曲線か?
といった基本的な点からの確認です。
こうした点は、事前のお電話など、お問い合わせの段階でわかっていることがほとんどですが、たとえば屋内といっても、「屋根はあるけれども、半ば屋外に近い場所」であるなど、特殊な状況もありえますので、現地調査でもチェックします。
直線と曲線について誤解がある場合もあります。階段が全体としてまっすぐであっても、途中に踊り場を挟んでいるときは、その踊り場を乗り越える形で設置するならば曲線タイプの設置が必要なため、曲線階段と考えます(階段に敷くレールが「縦に曲がっている」と考えていただくとわかりやすいと思います)。
上階・下階の最後の2~3段のところだけが、斜めになっているような形状の階段も、全体としてはまっすぐに思えるので、お住まいの方は直線階段だと思われている場合がありますが、この場合も、基本的には曲線タイプの設置をします。
併せて、階段の材質をチェックします。
・木
・鉄
・コンクリート
・石
など、階段はさまざまな材質でつくられています。表面にタイルやカーペットが貼られていることもあります。
基本的に、材質によって設置ができないというケースはほとんどありません。ですが、技術的には設置方法を工夫しなければならない場合があるため、材質のチェックも必須です。
階段の寸法を測ります
次に、階段の寸法を計測していきます。これが現地調査のメインともいえる部分です。
階段距離や角度によって、設置するレールの長さなどが変わりますので、お見積りをするうえで、寸法は必ず確認しなければなりません。
階段の距離や角度は、
Ⓐ踏み板の奥行
Ⓑ蹴上の高さ
Ⓒ階段の横幅
Ⓓ段数
がわかれば計算できます。
ですが、実際にはすべての段が同じ長さや高さとは限らないので、現地調査では1段1段測っていきます。
踊り場や曲がり部分、上階・下階の周辺も、設置に影響しそうなところはすべて計測します。ほかにも手すりや出窓、照明などが階段にある場合は、出幅を計測します。
ご利用のされ方などをヒアリング
計測と前後して、階段昇降機のご利用のされ方などを詳しくヒアリングさせていただきます。特に重要なのが、
・ご利用の方の身体状況など
・階段周辺の生活動線
です。
これをもとに、
・レールは階段の左右どちらにつけるのか
・上階到着後、いすを回転させて降りるのか、レールが上階まで乗り上げるのか
・呼び送りスイッチなどのオプションは必要か
など、どのような設置方法がベストかを考え、ご提案します。
階段距離などの関係で、お見積りに影響しそうな要素がある場合は、このとき併せてご説明するほか、電源位置の確認など、必要なチェックを行って、現地調査は終了です。
以上が、現地調査のおおまかな流れになります。
お見積りは、正式なものは後日、お送りしますが、設置内容によっては、その場で概算お見積りをお伝えすることも可能です。
階段昇降機は、ありふれたものではないので、いざご自身のお住まいに設置したいとなっても、なかなか具体的なイメージがわきにくいものです。そこで、職員が実際に現地におうかがいして、「この場所にこう付きます」「レールはこのあたりまで出ると思います」など、現地に合わせたご説明をさせていただくことで、よりイメージしやすくなり、理解の助けになればよいと思っています。
階段昇降機の設置をご検討の方は、ぜひ一度、ご相談ください。